頭痛と一口に言っても、その正体は人それぞれです。日本の成人の約2〜3割が経験するとされる緊張型頭痛は、頭全体や後頭部が締め付けられるような重い痛みが続くのが特徴で、肩や首のこりを伴うことが非常に多いといわれています。一方、片頭痛は片側のこめかみあたりが脈打つように痛み、光や音に敏感になるのが典型的なパターンです。
この二つを見分けるのが意外と難しく、自分では緊張型だと思っていたら実は片頭痛だった、というケースも珍しくありません。診断が違えば治療法も変わってくるため、まずは自分の頭痛がどのタイプに当てはまるのかを把握することが大切です。
頭痛外来を標榜するクリニックでは、問診に加えて画像検査などで危険な病気が潜んでいないかを確認したうえで、日本頭痛学会認定の専門医が治療方針を立ててくれます。福井市の脳神経外科クリニックのように、CT撮影室を備えて頭痛外来を設けている医療機関も増えています。単なる頭痛だと思っていた症状が、実は別の病気のサインだったというケースもゼロではありませんから、一度は専門医の診察を受けておくと安心です。
薬だけに頼らない、頭痛との付き合い方
頭痛が起きるたびに鎮痛剤を飲んでいる方も多いでしょう。しかし、薬の使用頻度が高くなると、かえって頭痛が慢性化する「薬物乱用頭痛(MOH)」に陥るリスクがあります。片頭痛の治療ガイドラインでは、急性期の薬は1週間に2〜3日以上の使用を避けることが望ましいとされています。
そのため、頭痛の頻度が高い方には予防療法が検討されます。片頭痛の発作が月に2回以上ある場合や、生活に支障を来す頭痛が月に3日以上ある場合は、予防薬の導入を相談するのが一つの目安です。
近年注目されているのが、CGRP関連抗体製剤と呼ばれる新しいタイプの予防薬です。これは日本神経学会や日本頭痛学会の専門医が使用できる薬剤で、片頭痛の発作そのものを減らす効果が期待されています。頭痛の専門クリニックでは、こうした最新の予防治療を受けられる体制が整ってきています。
一方、緊張型頭痛には漢方薬が役立つこともあります。葛根湯や釣藤散、二朮湯などが症状の軽減に有効な場合があり、西洋薬に抵抗がある方でも取り組みやすい選択肢です。ただし、どの漢方薬が合うかは体質によって異なるため、自己判断ではなく医師や薬剤師に相談しながら選ぶのが賢明です。
セルフケアでできることと、専門家の力を借りるタイミング
薬に頼らず頭痛を減らすためのセルフケアも、案外効果があります。長時間のスマホやPC作業で同じ姿勢を続けると首や肩の筋肉が固まり、緊張型頭痛を引き起こしやすくなります。1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かす、ディスプレイの高さを調整して目線の位置を整える、といった小さな工夫が積み重なると、頭痛の頻度は変わってきます。
気圧の変化に反応して頭痛が出る「天気痛」に悩む方も少なくありません。天気予報アプリで気圧の変化をチェックし、下がりそうな日はあらかじめ無理な予定を入れない、耳まわりを温める、といった対策をしておくと、発作のピークを和らげられることがあります。
それでも改善しない場合は、整体院や鍼灸院などで体の状態を整える方法もあります。京都の整体院のように、20年以上の臨床経験を持つ施術者が姿勢や生活習慣まで含めてケアしてくれるところもあります。整体や鍼灸は医療機関での治療と併用できる場合も多いので、自分に合った組み合わせを探してみるといいでしょう。
専門医に相談する目安と、医療機関の選び方
以下のような症状がある場合は、早めに脳神経内科や脳神経外科の受診を検討してください。
- 今まで経験したことがないほど激しい頭痛が突然起きた
- 頭痛と一緒に手足のしびれや言葉のもつれがある
- 朝方に決まって頭痛で目が覚める
- 頭痛のせいで仕事や学校に行けない日が増えている
- 市販の鎮痛薬を月に10錠以上飲んでいる
受診の際は、頭痛の頻度、痛みの場所や性質、どんなときに悪化するか、などをメモして持参すると診察がスムーズです。医療機関を選ぶときは、日本頭痛学会の認定専門医が在籍しているかどうかが一つの目安になります。地域のクリニックでもオンライン診療に対応しているところが増えているため、通院が難しい方はそちらも確認してみてください。
| 選択肢 | 特徴 | 費用の目安 | こんな人に向いている | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 頭痛外来(専門クリニック) | 日本頭痛学会専門医による診察と画像検査 | 保険適用で一般的な診療範囲 | 原因をきちんと調べたい方 | 専門的な診断と最新の予防薬に対応 | 地域によっては予約待ちが発生することもある |
| 脳神経内科・脳神経外科 | 頭痛以外の神経症状も含めて診察 | 保険適用で一般的な診療範囲 | 他の病気の可能性も確認したい方 | 幅広い診断が可能 | 頭痛専門外来を設けているか事前確認が必要 |
| 整体院・鍼灸院 | 姿勢や筋肉の緊張にアプローチ | 施術内容により変動(保険外の場合あり) | 薬に頼りたくない方 | 体の根本的なケアができる | 医療行為ではないため診断はできない |
| 漢方薬の活用 | 体質に合わせた漢方処方 | 保険適用の場合と自費の場合がある | 西洋薬が合わない方 | 副作用が比較的少ない | 専門家の指導のもとで服用する必要がある |
まずは気軽に相談できるかかりつけ医や地域の頭痛外来で一度相談し、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらうのがおすすめです。つらい頭痛を我慢し続ける必要はありません。自分に合った治療法を見つけて、頭痛のない毎日を取り戻しましょう。